#38【ビーガンプロテインVSホエイプロテイン】どっちがオススメ?
ALL CONDITIONING DIET/ NUTRITION

これからプロテインを買いたい方へ『最近でビーガンプロテイン って聞いたことがあるけど、ホエイプロテインよりも良いの?』『ビーガンプロテイン とホエイプロテインの違いって何?』『筋肉を増やすためにはどのプロテインが最適なの?』『牛乳飲むとお腹の調子をすぐ崩すけどプロテインはとりたいけどどうすれば良い?』
このような疑問にお答えします。
目次
- “ビーガンプロテイン VS ホエイプロテイン” どっちがオススメ?
・ビーガンプロテインって何?メリットは?
・ホエイプロテインって何?メリットは?
・筋肉をつけたい場合
・体重を減らしたい場合
・ビーガンプロテインとホエイプロテインの栄養の比較
・消化・吸収のしやすさはどちらが良い?
・ビーガンプロテインで9つの必須アミノ酸を取るために必要な工夫 - まとめ
1.”ビーガンプロテイン VS ホエイプロテイン” どっちがオススメ?
プロテインは、筋肉や皮膚、骨、血液、軟骨などを構成するのにとても重要な栄養素の一つです。このような人間の組織を構築しているタンパク質は20種類のアミノ酸からできています。このアミノ酸は人間の細胞にも重要な成分で、組織の修復やホルモン、酵素の生成などにも関わっています。
近年では、このプロテインを摂取するための製品として、ホエイプロテインとビーガンプロテインが人気を集めています。この2つのプロテインは違う物質から作られており、自分にあったプロテインを選ぶためにこの2つのプロテインの違いを理解する必要があります。
ビーガンプロテインって何?メリットは?
ビーガンプロテインには主に以下の4つの製品がよくオーガニックショップなどの店で並んでいます。
ピープロテイン
玄米プロテイン
ヘンププロテイン
ビーガンプロテインは植物材料を乾燥させ、粉末にします。そして脂質や炭水化物などの他の成分を除去しタンパク質の割合を高めたものがビーガンプロテインのパウダーとなります。
ビーガンプロテインの健康上のメリットとして以下の3つが挙げられます。
・大豆を除いたビーガンプロテインは乳糖不耐症やアレルギーを持つ人にとって安心である。
・アレルギー反応が少ないので断食などで体内のデトックスをしたいときに使いやすい。
ピープロテイン、玄米プロテイン、ヘンププロテインについて詳しく書いた記事もあるのでこちら一緒に読んでみてください。
#28 ピープロテインの栄養素と健康上のメリット・デメリット
ピープロテインは高品質のタンパク質であると言われ、鉄を多く含んでいます。筋肉の生成や体重減少、心臓の健康にもいいとされています。 本記事では、ピープロテインパウダーの栄養素やメリット、デメリットについて解説していきます。
#29 日本人であれば注目したい玄米プロテインの栄養と効果
本記事ではそのプロテインパウダーの一つとして玄米プロテインを紹介していきます。この玄米プロテインは、一般の方からアスリートの方まで、タンパク質の摂取量を増やしたいという目的にも十分に適しています。また、乳製品を避けたい人にもお勧めです。そして、米を主食として食べる日本人にとっては体に馴染んだプロテインであることも…
#30 ヘンププロテインの知られざる効果
ヘンププロテインは日本語で言う麻の種子から作られた高品質なプロテインになります。このプロテインには、体内では合成することのできない9つの必須アミノ酸も入った計20種類ものアミノ酸を含むタンパク質を含んでいます。また、他のプロテインパウダーよりもオメガ脂肪酸や食物繊維を多く含んでいます。
ホエイプロテインって何?メリットは?
ホエイとは牛乳の成分からできており、カッテージチーズなど牛乳の塊の部分である擬乳が形成された時の塊以外の水っぽい部分のことを指します。ホエイは主に水、タンパク質、脂質、炭水化物の混合物で、タンパク質以外の成分を濾過したものを乾燥したのが実際に使われているホエイプロテインのパウダーになります。
ホエイプロテインの健康上のメリットとして、以下の4つのが挙げられます。
- 筋肉の機能と成長に必要不可欠な9つの人の体内で作ることのできないアミノ酸(必須アミノ酸)が含まれている。
- BCAAが多く含まれている。必須アミノ酸のうちのBCAA (ロイシン、イソロイシン、バリンの総称) はアミノ酸の中でも筋タンパク質の合成・分解抑制・損傷の軽減・乳酸酸性抑制などの働きにより深く関わるとされている。(ホエイプロテイン26%、ビーガンプロテイン約18〜19%のBCAAの含有量:総タンパク質量に対する)
- ホエイプロテインに含まれる免疫グロブリンが免疫機能を刺激する。また、抗菌性や抗癌性の性質を持つラクトフェリンも含んでいる。
- 解毒作用や抗酸化作用を持つアミノ酸の一つであるシステインが含まれている。
ホエイプロテインについての記事があるのでこちらも読んでみてください。
#33 ホエイプロテインのオススメの種類と実際の効果
ホエイプロテインは、一般的にタンパク質の吸収がしやすく満腹感を感じやすいことから、筋肉の増加やダイエットの目的としても使われています。 以前、書いた記事で植物性プロテインに様々な利点を紹介してきましたが、本記事ではホエイプロテインもどのように利点があるのかをより詳しく紹介していきます。
筋肉をつけたい場合
いくつかの研究で、ビーガンプロテインはホエイプロテインと比較してほぼ同等、もしくはわずかに少ない筋肉の暑さと除脂肪体重の増加がみられたことを報告しています。また、他の研究でもこの2つのプロテインの筋肉増加の効果はほぼ変わらないとされています。
そのため、筋肉をつけたいと考えている場合はビーガンプロテインかホエイプロテインのどちらかを選ぶことを考えるのではなく、そのプロテインパウダーの製品の質で決めることをお勧めします。例えば、ビーガンプロテインであればその植物が100%で作られているか、ホエイプロテインであればタンパク質の抽出度がどのくらいあって他の余分な成分(砂糖、添加物等)が含まれていないかなどに気をつけると良いでしょう。
体重を減らしたい場合
ホエイプロテインを摂取した方が、空腹であるという信号を脳に知らせるグレリンのレベルが低下すると言われています。そのため、空腹感を減らし最終的に食べる量を減らしたい場合はビーガンプロテインよりもホエイプロテインの方が効果があると考えられます。
しかし、ビーガンプロテイン自体のカロリーがホエイプロテインよりも少ないことも考慮に入れる必要があります。
また、ビーガンプロテインにはタンパク質以外の微量栄養素も多く含まれているため、内臓が健康になり代謝が向上する可能性が考えられます。そのため不摂生などで内臓機能が落ちている人にとっては、ビーガンプロテインの方が代謝が上がり体重を減らしやすい体になる可能性もあるかもしれません。
ビーガンプロテインとホエイプロテインの栄養の比較
ビーガンプロテインには、必須のビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質、鉄分、必須脂肪酸が豊富に含まれているものがあります。
ホエイプロテインは、タンパク質以外ではあまり含まれていませんが、カルシウム、ビタミンB群、その他のビタミン、ミネラルが少量含まれています。ホエイプロテインを作る工程で、高温で加熱されるためバクテリアを殺すだけでなく、消化酵素やビタミンをも破壊してしまうと言われています。
消化・吸収のしやすさはどちらが良い?
ホエイプロテインにはラクトース(乳糖)が含まれており、約65%の人がラクトースを消化するための能力が低下しているとされています。そのため、ラクトースによる腸の不快感、腹部の膨張感、ガス、疲労感などの症状が出る場合があります。
ビーガンプロテインはラクトースを含んでいないため、ほとんどの人にラクトースのような悪影響を及ぼすことがありません。しかし、ソイ(大豆)プロテインに関しては、アナフィラキーショックのアレルギー反応を起こす人がいるため注意が必要です。ちなみに僕もソイプロテインでアナフィラキーショックを起こし、呼吸が苦しくなり顔がパンパンに晴れた経験があるので、ソイプロテインがお勧めしていません。
ビーガンプロテインで9つの必須アミノ酸を取るために必要な工夫
ホエイプロテインには9つの必須アミノ酸が含まれていますが、ビーガンプロテインは全てが含まれていなかったり、含有量が少なかったりする場合があります。そのため、以下のように他の食品と組み合わせることで9つの必須アミノ酸を取ることができます。
・ピープロテインとキノアもしくはヘンププロテインの組み合わせ
以上のような組み合わせで、1種類のビーガンプロテインだけでは足りない必須アミノ酸を補うことができます。
2.まとめ
今回の記事では、ビーガンプロテインとホエイプロテインを比較してきました。
まとめとして以下のようなことが挙げられます。
- 筋肉の増加量はビーガンプロテインとホエイプロテインではさほど変わらない。
- 食べ過ぎを減らしたい場合はホエイプロテイン、内臓の代謝をあげて脂肪を減らしたい場合はビーガンプロテインがおすすめ。
- ビーガンプロテインには、必須のビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質、鉄分、必須脂肪酸が豊富に含まれている。
- ホエイプロテインは、タンパク質以外ではあまり含まれていませんが、カルシウム、ビタミンB群、その他のビタミン、ミネラルが少量含まれている。
- ビーガンプロテインは他のビーガン食品と組み合わせることで9つの必須アミノ酸を取ることができる。
近年では、環境問題や動物虐殺問題なので肉の消費量を減らすような流行があり、ビーガン食品に対しての注目度が上がってきています。賛否両論はありますが、個人的には遺伝子組み換え野菜や農薬・除草剤の使用、家畜に対する抗生物質・成長ホルモンの使用などの問題があるため一概にビーガンがいいとは言い切れず、肉もたくさん食べてもいいとも思っていません。どちらかと言うと、食品の質に拘った方がいいと思うことが多いです。
これらの問題も個人的な価値観によって左右されることでもあるので、一人一人がしっかりと現実を把握し意識的に選択できるようになればよりいいのかなとは思っています。
このビーガンプロテインとホエイプロテインの違いに関しては、自分が調べていく中でも新しい発見がたくさんあり、面白かったことなので今回シェアさせていただきました。