#5 ストレッチをしても体が柔らかくならない理由

ALL PRACTICAL TRAINING

昔から運動を始める前のストレッチと終わった後のストレッチがとても重要であることをどこかで聞いたことがあると思います。実際にアスリートの方々を見てもSNSなどでストレッチを行なっているシーンをよく見かけます。このストレッチをすること自体を否定するつもりはないですが、いくらストレッチをしても体が柔らかくならないという経験をされた人も多いのではないでしょうか。この一般的に言われているストレッチは筋肉を伸ばしているだけで体自体の柔軟性を上げる作用がそこまでありません。上記のようなことはあまり聞いたことがないことだと思います。そのためこのようなことも踏まえて、本記事ではストレッチをしても体が柔らかくならない理由について書かせていただきます。

目次

  1. ストレッチをしても体が柔らかくならない理由
    ・一般的なストレッチは筋肉を伸ばしているだけ
    ・体が柔らかい人の特徴
    ・体を柔らかくする方法
  2. 体の柔軟性とパフォーマンスの関係性
    ・ストレッチで柔軟性を高めてもパフォーマンスは上がらない
    ・パフォーマンスを上げるための柔軟性トレーニング
    ・柔軟性が高い人でも怪我をする理由
  3. まとめ

1ストレッチをしても体が柔らかくならない理由

ストレッチをしても体が柔らかくならない理由
冒頭でも述べましたが、一般的に言われているストレッチは筋肉を伸ばしているだけで体自体の柔軟性を上げる作用がそこまでありません。その理由について話していきたいと思います。

一般的なストレッチは筋肉を伸ばしているだけ

一般的なストレッチでよく見かけるのが、ゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチのことで、いわゆる静的ストレッチのことです。ここでは静的ストレッチが体の柔軟性を上げないということを言いたいのではなく、ストレッチをしている場所に問題があることが多くあります。これはどういうことかと言うと、多くの人の場合大きい筋肉を重点的にストレッチしている傾向にあります。つまり、二関節筋と言われる関節を二つまたいでいる筋肉のストレッチのことです。この場合では、表面の筋肉だけが伸ばされていまい関節自体の柔軟性が上がりません。体の柔軟性を決めるのは、どれだけ関節が制限なく動くかと言うことなので、ストレッチをする場合は各関節ごとにストレッチすることが大切です。このとこにより関節の動きが改善され、体の柔軟性が向上してきます。

体が柔らかい人の特徴

体が柔らかい人の特徴として、先ほど行った二関節筋の緊張が低い傾向があります。二関節筋の役割としては、瞬時に動作を行う時にパワーを出すために使われることがほとんどで、大腿の表と裏にある大腿四頭筋やハムストリングスなどが代表的な筋肉になります。二関節筋の緊張を低くするにはその筋をストレッチすればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、実はそれよりも先ほどお伝えした関節をストレッチする意識が必要になります。これはなぜかと言うと関節付近にある筋肉はインナーマッスルと言われる小さい筋肉が多く、関節の動きを調節する働きと重力対して体を支える働きがあります。つまりこの関節付近にある筋肉が緊張しているとうまく機能せず、二関節筋でこの働きを補おうとします。先ほども言いましたが、二関節筋は本来大きなパワーを出す時に働く役割を持っていますが、関節付近にある筋肉の代わりに関節の動きを調節する働きと重力対して体を支える働きをしてしまうと筋肉が大きい分体全体の緊張も高まり柔軟性も低下してしまいます。体が硬い人はこのようなことが生じてしまっていることが多く、体を柔らかくすることができません。

体を柔らかくする方法

そこで体を柔らかくする方法として、関節をストレッチする意識をすることで関節に近い小さな筋肉をストレッチし、その働きを向上させることはすでにお伝えしましたが、ストレッチだけでは体を柔らかくするのは不十分です。

他の体を柔らかくする方法としては体の使い方を変える必要があります。

人間は二足歩行の動物であり、二つの足でバランスをとって立ったり歩いたりしています。体が硬く二関節筋を優位に働かせて体を動かしている人は、足関節、膝関節、腰、首をよく使う傾向にあります。あなたの体でも確認してもらうとわかりやすいのですが、足首がかたかったり、膝に制限があったり、腰痛持ちであったり、肩こり、首の痛みがあったりとするかもしれません。このような人は足関節、膝関節、腰、首をよく使う傾向にあると言うことです。反対に体が柔らかい人は、股関節、肩甲骨、胸をよく使う傾向にあります。このような人の場合、どこの関節にも制限を起ることが少なく楽に体を動かせます。

つまり、体の使い方として股関節、肩甲骨、胸を中心に使った動かし方を習得する必要があります。

2体の柔軟性とパフォーマンスの関係性

体の柔軟性とパフォーマンスの関係性
体の柔軟性とパフォーマンスの関係について考察していきます。

ストレッチで柔軟性を高めてもパフォーマンスは上がらない

ストレッチをして柔軟性を高めても筋肉の長さが長くなるだけで、関節の動きが改善し、パフォーマンスが上がるとは限りません。これは上記で述べたことも踏まえると理解しやすいかとは思います。実際にパフォーマンスを上げるためには、”体を柔らかくする方法”でもお伝えした、股関節、肩甲骨、胸を中心に使った動かし方が重要になります。

例えば、ハーフスクワットをして1分間キープしてもらった場合にどの筋肉が疲れるでしょうか。パフォーマンスが低い人の特徴は、腿の前の大腿四頭筋が主に使ってスクワット姿勢をキープしている人になります。次にパフォーマンスが高い人は、お尻の筋肉である大臀筋を主に使っています。しかし、本当にパフォーマンスを上げたい人はこれだけでは不十分で、スクワットをした姿勢の特に、主に腿の内側の内転筋、お尻の上側の多裂筋、お腹の下の腸腰筋を使っていることが必要になります。これらの筋肉に刺激があり、使っているなと言う感覚があればうまく股関節、肩甲骨、胸を使えていることになります。

パフォーマンスを上げるための柔軟性トレーニング

先ほどのスクワット姿勢で腿の内側の内転筋、お尻の上側の多裂筋、お腹の下の腸腰筋の3つの部位を使えるようにするには、股関節の捉え、肩甲骨の捉え、胸郭の柔軟性のトレーニングが必要になります。ここではこの3つのトレーニング方法を詳しくはお伝えしませんが、大まかな概要だけ書かせていただきます。

股関節・肩甲骨の捉えのトレーニングとは何かというと、脱力した姿勢で股関節、肩甲骨を使って体を支える練習になります。股関節の場合は、スクワットやランジ系のトレーニング、そして肩甲骨の場合はハンドスタンド系のトレーニングで脱力して支える練習をしていきます。

胸郭の柔軟性のトレーニングとは、文字通り胸郭の柔軟性を上げるエクササイズで3Dのどの動きの柔軟性も高めていく必要があります。

一般的に知られているものではこの股関節・肩甲骨の捉えのトレーニングと胸郭の柔軟性のトレーニングはヨガのポーズなどでも鍛えることが可能です。

柔軟性が高い人でも怪我をする理由

柔軟性が高い人は怪我をしにくいと思われがちですが、この理論から言えば体操選手やダンサーなどのアスリートは怪我をしにくいことになりますが、実際はそんなことはありません。柔軟性が高い人でも怪我をする理由としては、筋バランスの崩れが主な原因になります。この筋バランスの崩れというのは、様々な原因で起ることが考えられ、一つに原因を絞ることができません。大まかに、内臓の不調、ストレス、食事、呼吸、疲れ、季節、ホルモンバランス、一部の筋肉の使いすぎ、などざっとでもこのような原因となり得るものが筋バランスの崩れを起こし、怪我の原因にもつながります。

3まとめ

今回は、ストレッチをしても体が柔らかくならない理由について書かせていただきました。

ストレッチは主に関節に行うように意識することで関節付近の小さな筋肉を刺激し、関節の動きの改善、重力に対する筋肉の活性化をし、体が柔らかくなりやすくなります。また、体の使い方も重要で、股関節、肩甲骨、胸を中心に使った体の動かし方の習得が必要になります。

ストレッチだけでなく、筋力トレーニングがヨガのトレーニングなどもどこを意識して行うかによってトレーニング効果がかわってきます。そのため何を目的にそのトレーニングを行なっているのかを明確にして、そのための意識をしっかり行えるように気をつけてみてください。

今回の記事で体を少しでも柔らかくし、パフォーマンスを上げられることができたら幸いです。