#179 初動負荷トレーニングの体験談

ALL PRACTICAL TRAINING

こんにちは、久しぶりの投稿です。

以前、ワールドウイングの初動負荷トレーニングのジムに行って、実際に初動負荷トレーニングを体験してきたので、どのような事にいいのか、そしてデメリットについて個人的な意見を書いていきたいと思います。

目次

  • 初動負荷トレーニングとは
  • 初動負荷トレーニングを体験して
    1.柔軟性を上げるために役立つ
    2.連動を上げるために役立つ
    3.脳の信号を筋肉に伝えやすくする
  • 初動負荷トレーニングのデメリット
    1.マシーンに依存する
    2.上下肢をつなげる動作がしにくい
    3.工夫をすれば自重トレーニングでもできてしまう
  • まとめ

初動負荷トレーニングとは

初動負荷トレーニングとは
初動負荷トレーニングとは、イチロー選手が使っているマシーンとして一躍有名になったトレーニング方法となっています。詳しくはしっかりと勉強していないのでわかりませんが、動作をする初動の時に負荷がかかるようにマシーンの重りを使って行うトレーニング方法になります。

主な効果としては、体の連動性を作るかつ、柔軟性を上げてくれる、そして、脳からのシグナルを筋肉に伝えやすくするということが考えられています。

初動負荷トレーニングのトレーナーの方に伺ったところ、マシンの種類は約10種類くらいあり、そのマシーンの使い方を変えることができるので、約100種類以上の種類のエクササイズを行うことができるそうです。そのため、様々なスポーツ動作を想定して、その動作につなげるようにトレーニングをすることが可能になっているということだと思われます。

YOUTUBEでも色々と紹介されているので興味がある人は、初動負荷トレーニングと検索してみてみてください。

ここにもイチロー選手が使うシーンが流れている動画をのせておきます。

» 参考:初動負荷理論とは

初動負荷トレーニングを体験して思うこと

初動負荷トレーニングを体験して思うこと
実際に、初動負荷トレーニングのジムに行ってトレーニングを体験してきたので、その時の感想や思うことについて書かせていただきます。

柔軟性を上げるために役立つ

マシーンは従来のウエイトトレーニングと比べて動作の自由度があり、回線系の動作を入れながら筋肉に負荷をかけることができます。そのため、ウエイトマシンでは行えないような範囲での3Dの動作を行うことができるため、実際のスポーツ動作に近い形になります。

胴体の動きを出しながら動作をおこうため、胴体の柔軟性を向上させるためには非常にいいものになります。また、胴体だけでなく股関節や肩関節の可動域いっぱいで筋肉に刺激をいれる動作を多くしているため、股関節や肩関節周りのインナーの筋肉に刺激が入りやすく、可動域も上げる効果があります。

実際にこのマシンを使って初動負荷トレーニングの動作を行った後は体が軽くなり、可動域も上がるのを感じられました。

連動を上げるために役立つ

初動負荷トレーニングのもう一つの特徴として、体の連動をうまく機能させることができるようになることです。初動負荷トレーニングのマシンでは、胴体をしなやかに動かしながら四肢を動かすため、体の中心部から末端部に向けての連動を促しやすくなっています。

そのため、四肢を中心に使って動作をしてしまう人にとっては、別の運動神経回路を作りやすく、動作パフォーマンスの向上に役立つと考えられます。実際に体験してみても、四肢を中心に動かしてしまう癖があることを自分自身でも気づくことができ、胴体や骨盤を中心に動かして、結果として四肢が動くというような動作の習得をしやすいと感じました。マシンもこの連動を高めるための動作を誘導してくれるように作られているので、慣れてくれば勝手に体を中心から動かせられるような感覚を持てると感じました。

脳の信号を筋肉に伝えやすくする

自分の体を自由に動かせることや関節をスムーズに動かせることには、深層にあるインナーマッスルの筋肉がしっかりと機能していることが大切になります。しかし、普段の生活をして、椅子に座ったり、横になったりと関節を広く動かさなくなってしまうと、特に股関節や肩関節周りのインナーマッスルが衰えて機能しなくなってしまいます。この機能しなくなるということは脳からの信号をインナーマッスルがキャッチできなくなるということです。

そうなると、インナーマッスルの代わりにアウターマッスルという表層にある大きい筋肉をメインに使う体になります。アウターマッスルは特に強い力を出す時に働く筋肉であるため、疲れやすく関節に負担をかけてしまいます。そのため、自分の体を自由に動かせる、そして関節をスムーズに動かせるためには、インナーマッスルがしっかりと機能して、アウターマッスルを休ませる必要があるのです。

今回の初動負荷トレーニングに関しては、この脳の信号をキャッチできなくなってしまったインナーマッスルをしっかりと機能させるための刺激を受けることができます。というのも初動負荷トレーニングのマシンとトレーニング方法が股関節や肩関節を可動域いっぱいに使って胴体を連動させて運動するため、細かなインナーマッスルが使わざるおえない状況を作る出すからです。

実際にも、トレーニング後に股関節や肩関節を動かす時にトレーニング前よりも軽く動かせるようになっていたので、より多くのインナーマッスルが活性化されたと感じました。

初動負荷トレーニングのデメリット

初動負荷トレーニングのデメリット
以上のように初動負荷トレーニングはたくさんのメリットがあり、自分の家にあったら毎日のように使いたいと思えるマシン、そしてトレーニング方法です。その中で、あえてデメリットを言うなら何かと考えた時に以下のことを思ったのでそちらを書かせていただきます。

マシーンに依存する

初動負荷トレーニングのマシーンが優れている分、そのマシーンが近くにないとトレーニングができないというデメリットがあります。昔は鳥取だけにトレーニング施設があったみたいですが、今では全国各地に初動負荷トレーニングのジムが開設されて、いきやすくなっている現状はあります。

しかし、忙しい人や近くにジムがないような人には、継続してトレーニングを受けることができないため、体の使い方を向上させたり、柔軟性をキープさせることが難しくなります。また、スポーツ選手に関してもイチローのように一流の選手であれば、マシンをアメリカに持ってって球場に置かせてもらうようなことはできますが、

ほとんどの場合難しく、シーズン中になってしまうとなかなかこのトレーニングを受けられないという選手も出てくると思われます。シーズンオフ中にも合宿などで初動負荷トレーニングを行って動作改善をすることはとてもいいことだと思いますが、その反面シーズンが始まって初動負荷トレーニングを受けることができないと、自分の感覚が変わってしまいうまくパフォーマンスを出せなくなってしまうような恐れがある可能性があります。

上下肢をつなげる動作がしにくい

先ほど、中心部から末端部にかけての連動を作りやすいとお伝えしましたが、逆である末端部から中心部そして末端部のような末端部から力が始まる連動に関してはマシーンだけでは鍛えることが難しそうであ流と感じました。

というのもマシーンを使うとどうしても末端部は固定されてしまうので、中心部からの動きで末端部に力を伝える動作中心になってしまうからです。野球ゴルフやなど道具を使うようなスポーツでは、中心部から末端部に力を伝える動作が多いため、理に叶っているトレーニングであると思います。

しかし、サッカーや陸上トレーニングの走り競技などでは、道具を使わないため、末端から中心に向かって連動を作る動きというのも増えてきます。そのため、このようなスポーツに関しては、初動負荷トレーニング、プラスで、競技に合わせた動き作りというものがより必要になってくると感じました。

工夫をすれば自重トレーニングでもできてしまう

実はこの初動負荷トレーニングですが、工夫をすればマシーンを使わなくてもある程度御案じような効果を自重トレーニングや軽い重りを使ったトレーニング、さらに上級者であればウエイトトレーニングでも作ることが可能です。

しかし、そのためには自分の体をよく知って内観できることや正しく体を使うとはどういうことなのかを理解している必要があります。

そのため、トレーニング知識が少ない人にとっては、再現性を作る出すことが難しいです。ただ、マシーンを使わなくても同じような原理を他のトレーニングでできるので、トレーニング知識を高めて行ってみることはとても大切です。

まとめ

初動負荷トレーニング
今回は、初動負荷トレーニングを実際に体験してみて思った事について書かせていただきました、

初動負荷トレーニングは、とても優れていると個人的には思っていて、柔軟性や連動性の向上、機能していない筋肉を機能させる事、つまり脳の信号を筋肉に伝えやすくする事などの効果があると考えられます。

しかし、マシーンがないとなかなか制限性を持ってトレーニングができないので、近くにマシーンがある環境の人にとってはいいと思いますが、ない人にとっては動作改善をするためにはいいですが、パフォーマンス維持には難しいのではないのかなという感想を持っています。また、末端からの連動を作ることが難しいため、道具を使わないようなサッカーのスポーツにおいては、他の連動を高めるトレーニングや競技に特化したトレーニングを組み込んでいく必要がありそうだとも感じました。そして、このマシーンを使わなくてもトレーニングの知識がある人は自重やウエイトトレーニングでも同じような効果を生むことができると僕自身は考えています。

様々なトレーニングをしてみて自分の環境や体にあったトレーニング方法を見つけて行くことはとても大切なので、どんどんチャレンジしてトレーニングに組み込んでみてください。

» 参考:#132 ケーブルマシンを使ったファンクショナルトレーニングの効果

» 参考:#66 ウエイトトレーニングの賛否