#28 ピープロテインの栄養素と健康上のメリット・デメリット

ALL CONDITIONING DIET/ NUTRITION

ピープロテインはエンドウ豆からタンパク質を抽出して作られたプロテインパウダーです。

海外では良くスムージーやシェイクのタンパク質の含有量を増やすために使われています。そして、植物性でアレルギー反応がほとんどでないことからホエイプロテインやソイプロテインの代用として使われることもあります。

ピープロテインは高品質のタンパク質であると言われ、鉄を多く含んでいます。筋肉の生成体重減少心臓の健康にもいいとされています。

本記事では、ピープロテインパウダーの栄養素やメリット、デメリットについて解説していきます。

ドーピングにひっかからないサプリメントの選び方についても書いた記事があるのでこちらもお読みください!

目次

  • ピープロテインの栄養素と特徴
  • ピープロテインの健康上のメリット・デメリット
  • まとめ

ピープロテインの栄養素と特徴

ピープロテインの栄養素と特徴
エンドウ豆からタンパク質を抽出して作ったパウダーには以下の栄養素が含まれています。(栄養成分はブランドによって多少の異なりはあります。)

カロリー:80
タンパク質:15グラム
炭水化物:1グラム
食物繊維:1グラム
総脂肪:1.5グラム
ナトリウム:230 mg
鉄:5mg
(20gあたりの計算)

質の高いタンパク質

ピープロテインには、体の中で作ることのできない9つの必須アミノ酸が含まれています。しかし、メオチニンというアミノ酸は比較的含有量が低いです。

また、心臓と血管の状態をよく保つアルギニン、筋肉の発達を助けるロイシン、イソロイシン、バリンを多く含んでいます。

一般的には、動物性タンパク質よりも植物性タンパク質の方が消化と吸収が簡単で内臓の負担は少ないと言われています。また、植物性タンパク質の中でもソイプロテインの次に消化・吸収がしやすいとされています。

鉄分が豊富

ピープロテインの特徴は、鉄分が豊富に含まれていることです。ほとんどのピープロテインパウダーの商品には、1回の摂取あたり約5〜7.5mg含まれています。これは閉経前の女性の1日の基準摂取量の約28〜42%、男性と閉経後の女性の基準摂取量の62〜94%になります。

しかし、植物性食品に含まれている鉄分は、動物性食品に含まれている鉄分よりも吸収率が低いと言われています。そのためピープロテインのような植物性食品で鉄分を取りたい場合は、同時に柑橘類に多く含まれるビタミンCを取ると最大67%吸収しやすくなると言われています。

特に女性の場合は鉄分不足になりやすいのでピープロテインでタンパク質と鉄分の補給をすることが推奨できると思います。また、ピープロテインはヘンププロテインのように粉末が荒くなく、細かいため水によく溶け込み飲みやすい特徴があります。

もちろんですが、エンドウ豆アレルギーをお持ちの方は摂取を避けていただく必要があります。

ピープロテインの健康上のメリット・デメリット

ピープロテインの健康上のメリット・デメリット

ピープロテインの健康上のメリット

ピープロテインの健康上のメリットは主に以下の3つがあります。

筋肉量を増やす
満腹感が長持ちする
心臓の健康に良い

初めの2つは動物性のホエイプロテインにもみられるメリットではあります。

筋肉量を増やす

ピープロテインとホエイプロテインを摂取したウエイトリフティングの男性の2グループを12週間の追跡を行った研究では、ピープロテインを摂取したグループはホエイプロテインを摂取したグループと同等の筋肉増加がみられたち報告しています。

この研究からわかるように、ピープロテインはホエイプロテインと同じくらい筋肉量を増やす効果があると考えられることができます。

当然のことですが、運動せずにピープロテインを飲んだだけで筋肉量が増えることにはならないので、筋肉量を増やしたい人は運動をセットに摂取するようにしてみてください。

満腹感が長持ちする

ホエイプロテインを摂取したときには満腹感があることを感じられる人もいると思いますが、ピープロテインにも同じような効果があります。そのため、ピープロテインをシェイクで飲むだけではなくて、普段の食事と一緒に取ることでより簡単に満腹感を得ることができるようになります。そのためダイエットをしている方などにもとてもお勧めです。

心臓の健康に良い

動物実験12)では、ピープロテインパウダーがコレステロール値の上昇や高血圧などの心臓病の危険因子のいくつかを減らすことができると報告しています。しかし、人間を対象にしたピープロテインパウダー研究13)では、このようなことが実証されていないこともあるためさらなる研究が必要である段階ではあるようです。

ピープロテインの健康上のデメリット

基本的にピープロテインパウダーは、アレルギーなどの反応を起こすことがほとんどありません。エンドウ豆自体と比べると食物繊維が少なくなり、ガスや膨張感を引き起こすこともほとんどありません。

しかし、1回の摂取あたり110〜390mgのナトリウムの含有量があるため、ナトリウムを制限している人には要注意になります。

まとめ

ピープロテインは鉄分やアルギニンなどの必須アミノ酸が含まれた質の高いタンパク質です。そして、水に溶けやすく消化・吸収に優れています。
ピープロテインは、ホエイプロテインと同様に筋肉量の増加や満腹感を長持ちさせてくれる特徴があります。また、心臓の健康に良い可能性があります。
ピープロテインは、アレルギー反応が少ないが、ナトリウム含有量が多いため、ナトリウムを制限している人は要注意です。

ピープロテインパウダーは、動物性食品を控えたいという方のホエイプロテインの代替えとして活用できるものだと思います。特にダイエット中の女性の方などは、運動をしたときにこのピープロテインを取ることで筋肉量を増やして代謝を上げることや満腹感をすぐに感じて食べ過ぎ防止に効果的です。また、貧血気味の人にもお勧めなので、栄養を補う一つの手段としてピープロテインを買ってみてもいいかもしれません。

参考文献

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7)Babault N, Païzis C, Deley G, Guérin-Deremaux L, Saniez MH, Lefranc-Millot C, Allaert FA. Pea proteins oral supplementation promotes muscle thickness gains during resistance training: a double-blind, randomized, Placebo-controlled clinical trial vs. Whey protein. J Int Soc Sports Nutr. 2015 Jan 21;12(1):3. doi: 10.1186/s12970-014-0064-5. PMID: 25628520; PMCID: PMC4307635.

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参考書籍

1)Dietary Reference Intakes for Vitamin A, Vitamin K, Arsenic, Boron, Chromium, Copper, Iodine, Iron, Manganese, Molybdenum, Nickel, Silicon, Vanadium, and Zinc (Dietary Reference Intakes)