#3 筋バランスが崩れると怪我につながる理由

ALL CARE CONDITIONING

アスリートを見ているスポーツトレーナーの方やアスリート自身の方は怪我について予防することの大切さをとても十分理解されていると思います。しかし、実際に怪我を予防したいからといって、ストレッチやマッサージを受けたり、人によっては疲れをいち早く取って蓄積させないために温冷交代欲などをしたりしていますよね。しかし、それだけでは怪我を予防することは不十分であり、なぜ怪我が起こるのか(特に自爆系の怪我)を理解していないと防げることも防げません。

本記事ではその自爆系の怪我の一つの原因として考えられる”筋バランスの崩れ”について解説していきます。筋バランスが崩れることで、体の一箇所に負担がかかり痛みを発生させたり、筋組織を壊してしまうことがあります。このことを理解してより質の高い怪我の予防法を身につけてみてください。

目次

  1. 主動筋と拮抗筋のバランス
    ・怪我の原因
    ・予防策
  2. 関節を安定させるインナーマッスル
    ・怪我の原因
    ・予防策
  3. 体のつながりを作る
  4. まとめ

1.主動筋と拮抗筋のバランス

・怪我の原因

拮抗筋のバランスが崩れると怪我のリスクが高まります。各関節は主動筋とその反対の拮抗筋によってバランスが保たれています。これは表裏一体の関係であり、片方が弱くもう片方が強いと関節を中心とした筋バランスが崩れてしまい、偏った関節の動きになってしまいます。そして結果的によく使われる方の筋肉が使われすぎてしまい、筋組織が耐えられなくなって壊れて怪我をしてしまうケースが多いです。例えば、大腿四頭筋とハムストリングスもこの主動筋と拮抗筋の関係性にあります。よくありがちなのが、身体の使い方が悪くて大腿四頭筋が使われすぎてしまい、ハムストリングスが働かなくなることです。このことで、膝のお皿周辺が痛くなったり、することがよくあります。これは一つの例ですが、このようなことが身体のあちこちで生じたりします。

・予防策

この怪我の場合の予防策ですが、主動筋と拮抗筋のバランスを整えることです。大腿四頭筋とハムストリングスの例を出したので、ここでもこの2つの関係性を例に説明していきます。

多くの場合、大腿四頭筋を使いすぎてハムストリングスうまく使えていなく、この原因を探さなくてはなりません。この原因となり得ることはざっと考えても何十通りもあるので、個々で何が原因かを見つけ出さなくていけないのが現状です。簡単に考えていくと、ハムストリングスが弱いから、ハムストリングスを鍛えるんだと考えがちになってしまいますが、ほとんどの場合そうではなく、身体の使い方に問題があり、結果的にハムストリングスが弱くなっています。つまり、身体の使い方があまりよくなく大腿四頭筋を使いすぎてしまうことはなぜ起こるのかを考えなくてはなりません。これが先ほどもいった細かく考えていくと何十通りも原因が考えられるということです。

この原因を見つけ出すことがスポーツトレーナーの醍醐味でもあり、アスリートにとっても自分の体を知り管理できるようになることにもつながります。以上の理由から、表裏一体の筋肉のバランスが良く使えていることが怪我のリスクを下げ、予防するために必要なことと考察します。

2.関節を安定させるインナーマッスル

・怪我の原因

インナーマッスルがうまく機能しないと関節付近の怪我につながります。インナーマッスルは関節の安定性に関与し、関節がスムーズに動くようにサポートしています例えば、一番不安定な関節である肩関節では肩のインナーマッスルの重要性がよく挙げられます。肩の痛みが出る原因のほとんどが、このインナーマッスルがうまく使えずアウターマッスルを主に使っている状態になってしまっています。

・予防策

この場合の予防策としては、アウターマッスルの緊張を取り除き関節を正しい位置で使う練習が必要になります。肩関節の場合は、複合関節とも言われていて鎖骨、肩甲骨、上腕骨が関節を構成しています。そして、肋骨もこの関節には大きく影響することからこの4つの骨の位置を正しく使う必要があります。これを別の言い方をすると肩甲骨で捉えるという表現もしますが、これができることによりアウターマッスルに頼った方の使い方ではなくインナーマッスルもしっかりと機能させて使えるようになります。この骨の位置を正しく使えるようになることは肩関節だけでなく、他の全ての関節でも言えることです。
スポーツトレーナーとして、このような身体の使い方を指導できるようになると怪我の予防にも大きく貢献できると思います。またアスリートは、関節をうまく使えることで今まで以上に軽く体を動かすことができるようになり疲れにくくなります。

以上のことを考えた上で言えることは、インナーマッスルがうまく機能しないことで関節が不安定になりアウターマッスルの力で関節付近の怪我につながるということです。

3.体のつながりを作る

体のつながりを作る
筋肉系の怪我を予防するためにもう一つ大切なのが身体のつながりを作ることです。体のつながりがあることで効率よく体を動かすことができ、一部の箇所に負担がいき怪我をするようなリスクが少なくなります。歩く動作を見てみても足だけを使って歩いているわけではなく、腕を振ったりして体の全体を連動させることが足の負担を減らしたりします。例えば、足を上げる動作に関しても上半身の機能というのはとても重要で、体の連動がある足の上げ方というのは、上げた足の方に鳩尾から上の上半身の部分が移動します。このことでお腹の深部から足を上げることができるようになり、できなければ股関節の付け根だけを使って足を上げてしまい、股関節の付け根に負担がかかり怪我をするリスクが高まります。そしてこのような体全体が動く連動が体全体の筋肉のつながりを強化していきます。以上のことから、体のつながりがないということはその分一つの箇所に負担がかかり、筋組織などが壊れるような怪我のリスクが高まります。

4.まとめ

  • 主動筋と拮抗筋のバランスが崩れることでどちらかの筋肉に負担が増える
  • インナーマッスルが働かないことで関節付近の怪我につながる
  • 体のつながりがない動作をすることで、一箇所に負担がかかり怪我のリスクが高まる

以上のようにこの3つの種類の筋バランスの崩れにより怪我のリスクを上げ、さらに非効率な動きによってパフォーマンスを下げることにもつながります。筋トレや実際のスポーツのトレーニング中に痛みが出てきたりする場合は、この筋バランスの崩れによってどっかがうまく使われていなく、その代償で痛みがある箇所を使いすぎているということが結構あります。このような場合は、スポーツ選手や運動指導者、治療家などスポーツに関わる人すべてに言いたいことですが、少しの痛みだから大丈夫だと思わないでどこのバランスが崩れているのかということの視点で体を見直して、改善できるようにしてみてください。