#100 病は気からと言われる理由【脳内ホルモンとの関係】

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日本では、昔から“病は気から”と言う言葉があります。“病は気から”と言う意味は、気の持ちようで病気になる可能性があると言うことです。このような事は私たちの経験上から感じる事ができるかもしれません。例えば、すごく落ち込んでしまったときに風邪をひきやすかったり、何か不幸なことがあった後に病気になったりとすることもあります。

このようなことが自然と起こるため“病は気から”と言う言葉が昔から言い伝えられてきた理由でもあると思います。最近ではこの“病は気から”が脳内ホルモンの分泌と関係があるとされている説もあります。

本記事では、この“病は気から”ということと脳内ホルモンとの関係について紹介していきたいと思います。

ストレスによって腰痛が起こる理由について解説した記事はこちら↓

目次

  • 気の持ちようが病気を作る理由
  • 脳内ホルモンが健康を維持する
  • ベータエンドルフィンが幸福度と免疫を上げる
  • まとめ

気の持ちようが病気を作る理由

気の持ちようが病気を作る理由
一般的な観点からも前向きな人と後ろ向きな人を比べた場合に前向きな人は元気であったり健康的で、後ろ向きな人は反対に落ち込みやすかったり不健康なイメージを持つことができます。このようなイメージは、人の気持ちの持ちようが病気を作る理由の説明にはなりませんが、感覚として人が持っている事でもあります。

最近では医学的に脳内ホルモンが人の感情と関わっていることがわかってきています。そして、この脳内ホルモンが人の老化を早めたり反対に若さを保ち体を健康にする役割をしているとされています。

この具体的なホルモンとしては「アドレナリン、ノルアドレナリン、、エンケファリン、Βエンドルフィン」などが挙げられます。人は怒ったり緊張したりすると脳内にノルアドレナリンが分泌されます。そして恐怖を感じた時はアドレナリンが分泌されます。

ホルモンとは細胞と細胞との情報伝達物質のことであり感情の情報を体の細胞に伝達するとされていて、感情が身体的な反応を作ることにも関わっています。そして、人がストレスを受けたときに分泌されるホルモンは体にとって毒性が多いとされています。つまり、いつも怒ったり強いストレスを感じているとノルアドレナリンのせいで体調を崩したり老化が進み健康を害してしまう可能性があると考えられています。一方で、いつも笑顔でいたり楽しいことをしていると脳内にある脳細胞が活性化し、アンチエイジングや体を元気にする働きのあるホルモンが分泌されると言われています。

ここで注目したいのが、体を元気にするホルモンの中で1番強力なのがβエンドルフィンと言われる脳内ホルモンです。その効力は麻薬のモルフィネの5から6倍と言われており人の幸福感にも関わっています。そのため一部の人からは、βエンドルフィンのことを脳内モルフィネと呼ぶ人もいるそうです。このβエンドルフィンが分泌されるたまに方法に関しては後ほどお伝えします。

脳内ホルモンが健康を維持する

脳内ホルモンが健康を維持する
先ほど述べたことから“病は気から”と言うことがどうして起こるのか少し分かっていただけたでしょうか。

不健康なものを食べ続けている人でも本人がそれを不健康だと思わずに楽しく人生を過ごしている人はもしかしたら長生きできるかもしれません。

実際にアメリカでエナジードリンクを毎日飲んでいるおばあちゃんが104歳まで生きたと言うニュースもありました。このおばあちゃんはもしかしたらこの飲み物の広告通りに毎日体のエネルギーを蓄えるためにエナジードリンクを飲んでいたのかもしれません。もちろん人によってはある特定のものに対して抵抗力が強いこともあるため悪いものを口に入れたからと病気になりずらい人もいます。しかし、それを考慮したとしても“病は気から”、つまり、気持ちの持ちようが健康を左右する大きな要因である事は実に考えられることです。そして、先ほどからわかるようにこれらの影響は感情とリンクした脳内ホルモンが分泌されることによって引き起こされます。

しかし、ここで勘違いしてはいけないのが、健康を維持するために何でも楽しいことや気持ちが良いことをすればいいと言うわけでもありません。

人には生命を維持するための欲と言うものがあり、その欲とは『性欲と食欲』です。これらの欲に関しては、貪欲に求めすぎてしまうと必ず副作用を伴うとされています。例えば食べ過ぎてしまえば肥満と成人病を招きますし、多くの性欲を満たす行為も活性酸素の発生源となって命を縮めてしまう可能性があります。生命を支える欲求はとても強力ですが、求めすぎてしまえばマイナスの作用が働くため気をつけなければなりません。

βエンドルフィンが幸福度と免疫を上げる

βエンドルフィンが幸福度と免疫を上げる
ある研究でβエンドルフィンが免疫に関わるナチュラルキラー細胞を活性化すると言われています。これはナチュラルキラー細胞にβエンドルフィンを受け取るためのレセプターが存在することがわかったためです。さらに他の多くの細胞にもこのようなレセプターがあることが最近わかってきてこのβエンドルフィンは免疫力の向上だけでなく、記憶力の強化、忍耐力の増加などのいろいろな働きを促してくれることも考えられています。

このβエンドルフィンが分泌するためには、よく笑ったり、瞑想や深呼吸してリラックスしたり、辛いものを食べたり、ぬるま湯に入ったりなどをすると良いとされています。

また、他にも軽い運動もβエンドルフィンの分泌を促進するということも言われています。

補足ではありますが、運動とβエンドルフィンの関係についても以下なように研究からわかっています。

運動中において,血 中β-エ ンドルフィン値に上昇(+75%)が認められた.
運動中の血中β-エンドルフィンの上昇率と,運動後のα波成分の増加率との間には有意な正の相関関係がみられ(r=.563,p< 0.05),血中β-エンドルフインの上昇率が高い者ほど,α波成分の増加率も高い傾向にあることが観察された.

と報告されており、軽い運動をすることによってもこのβエンドルフィンが分泌されることが言われています。
またリラクゼーションや瞑想なので見られるα波がこのβエンドルフィンの増加と相関があることも言われているため、運動によってもこのα波を起こすことができるため、リラクゼーションや瞑想とも似た効果があることがわかっています。

まとめ

病は気からと言う事は昔からありますが、今回述べてきたように体の中では人の感情によって違ったホルモンが分泌され、体に影響していきます。

ストレスを強く感じているときは主にノルアドレナリンが分泌され、幸福感やリラックスができているときにはβエンドルフィンが分泌されます。

Βエンドルフィンは他にも幸せホルモンと呼ばれることもあり、このホルモンの分泌を促せるような私生活をできることが理想だと思います。そのためにも、食生活であったり仕事の環境、人間関係など自分に合ったライフスタイルを作ることがとても大切だということがわかります。

引用文献

有 酸 素 運 動 に お け る 脳 波 ・血 中 β-エ ン ド ル フ ィ ン の 動 態
見 正 富美子*林

参考文献

脳内革命
脳から出るホルモンが生き方を変える
著者 春山茂雄