#144 発酵食品を食べることで炎症を抑えられる理由
ALL CONDITIONING DIET/ NUTRITION
発酵食品は、健康食品として幅広く知られているものです。これは、発酵食品に含まれる栄養素や微生物が消化を助けたり、腸内細菌のバランスを良くしたりすることから言われていることでもあります。
他にも一般的には免疫システムの調節やアレルギーを抑制、コレステロールの正常化、脂肪分解の促進、肌荒れを改善などの効果もあるといわれています。
本記事では、発酵食品を摂取することでの効果の中の一つである免疫システムに注目して、体の炎症を抑える働きについて書いていきたいと思います。
目次
- 発酵食品が炎症を抑える
- 炎症が起きる理由
- 発酵食品に対する調査
- 発酵食品一覧
- まとめ
発酵食品が炎症を抑える
発酵食品には納豆やキムチ、ヨーロッパではケフィアやサワークラウドなどがあります。
発酵食品は最近日本以外の国でも注目されている食品であり、食事に取り入れることで炎症を抑えることができる抗炎症作用があることが言われています。これは納豆やキムチ、ケフィアなどの発酵食品を食べると腸内の微生物の多様性が改善されるため、炎症を抑えるのに役立つ可能性があると考えられています。
炎症は怪我や病気の治癒過程において非常に大事な生体反応ですが、慢性的な炎症を引き起越した場合、深刻な健康への影響をもたらす可能性があります。慢性炎症は、心臓病、喘息、関節リウマチなどの多くの健康問題のリスクの増加と関連しています。
特定の薬は慢性炎症の治療に役立つ可能性がありますが、慢性炎症を改善するためには、食事から改善していくことがとても大切です。そのため、体の炎症を助長しやすいような白砂糖や添加物、酸化した油などの摂取を控え、発酵食品を意識的に多く取るといいかもしれません。
炎症が起きる理由
体の炎症反応は、免疫システムからの自然な体の反応です。
感染症や怪我などで体にストレスがかかると、免疫システムが抗体やタンパク質を放出し、血流を増加させて病体部位を癒します。
短期的には、炎症は体を癒す働きをしますが、時間の経過とともに炎症反応が長期間続くと、免疫システムが健康な組織を標的にし、最終的にその組織を攻撃する結果を生む可能性があります。
免疫システムによる免疫反応があまりにも多くの組織の損傷を引き起こする、または免疫反応が収まらない時に、慢性炎症性疾患にかかる可能性があるといわれています。
炎症について知っておくべきこと
怪我や病気などにかかると炎症症状というのが、現れてきます。炎症は、主に免疫システムによるものであり体を治癒させるために必要不可欠なものでもあります。本記事ではその炎症について知っておくといいことや炎症が起きてしまったとこにどのような生活習慣をしていけばいいのかを紹介していきます。
炎症を引き起こす可能性のある5つの食品
本記事では、その炎症を引き起こす可能性のある6つの食品について紹介していきます。
発酵食品に対する調査
ある調査では、36人の健康な成人に発酵食品または食物繊維を多く含んだ食品のいずれかを含む食事を10週間継続してもらいました。
発酵食品を取ったグループでは、4種類の免疫細胞の活性化が少なく、炎症に関係するタンパク質のレベルも低下していました。この結果から、発酵食品を摂取し続けることで、腸内の免疫システムと腸内細菌に影響を与える可能性があることが示されています。そして、発酵食品は慢性炎症に関与する免疫細胞の活性化を減少させることが考えられます。
この考察により、セリアック病や炎症性腸疾患、そして、関節リウマチや癌などに関する腸内細菌と免疫システムに良い影響を与えることが言えそうです。
この調査では、実際の食事としてヨーグルト、ケフィア、カッテージチーズ、キムチ、サワークラウド、こんぶ茶を食べた人は、腸内細菌の多様性が増加したことが見られています。
一方、食物繊維が豊富な食事をしたグループでは、炎症に関係するタンパク質に同様の減少が見られず、腸内細菌の多様性も変化しないままで、予想とはちがう結果であったとされています。
発酵食品一覧
発酵させて作る加工食品には、生ハム、ドライソーセージ、日本酒、ワインなどがありますが、特に健康的にいいとされる発酵食品をいかに紹介します。
- 発酵調味料（醤油、味噌、お酢、みりん、豆板醤、コチュジャン、ナンプラー）
- ぬか漬け
- キムチ
- 納豆
- チーズ
- ピクルス
- サワークラウド
- くさや
- こんぶ茶
- ヨーグルト
- ケフィア
これらは、発酵させて作る体にいい健康食品ですが、作り方によっては添加物を加えて、発酵期間を短くしている発酵食品もあります。そのような発酵食品は決して体に良いとは考えられないので、商品選びには気をつけなければなりません。
発酵食品を食べれば健康になるわけではない理由
発酵食品は昔から長期的に保存できることや健康的な身体を作るために食べられてきたものでもあります。個人的にも発酵食品は大好きで、ヨーロッパ生活が長くなるとどうしても恋しくなってくるものです。
まとめ
炎症は体にとって病気や怪我を治癒するための免疫反応であるため、体にとって必要な反応です。しかし、その炎症が長期間にわたって続いて、慢性化した場合は、正常な細胞まで損傷させてしまう可能性があるので気をつけなければいけません。
ある調査では、発酵食品を食事に取り入れることで、腸内細菌に作用し、免疫システム調整することが示されました。これは、慢性的な炎症を防ぐのに役立つ可能性があります。
特にスポーツをしてる人や炎症に関係する持病を持っている人は日常的に発酵食品を食べることを意識してみてください。
抗炎症性作用のある１３の食品
炎症とは、体にとって必要な免疫反応の一つであり、怪我や病気に対しての治癒促進として、とても重要な役割を果たしています。一方、その免疫が過剰に働いてしまった場合は、人の体にとって悪影響を及ぼすものです。また、慢性的な炎症は体重増加や病気につながる可能性があるとされています。