# 75【動物性油のススメ】バターって健康に良い?悪い?
ALL CONDITIONING DIET/ NUTRITION
動物性油を避けている方へ『バターって体にあんまよくないんじゃないの?バターとると太りそう。』
このような疑問に対して今の段階での個人的な意見を以下に書いていきたいと思います。
調理の時の油、サラダ用の油など選び方がわからない方は、以前書いたこちらの記事をお読みください。
体に必要な油の選び方
本ブログを読んでもらえれば、どんな時にどんな油を使って食べれば健康的な体にいいのかわかるようになります。食から体づくりをしたい方は是非読んでみてください。
そして植物性油でも体に良くない場合もあることを書いた記事もあります。
植物油が良くない場合もある理由
本ブログを読んでもらえれば、どんな時にどんな油を使って食べれば健康的な体にいいのかわかるようになります。食から体づくりをしたい方は是非読んでみてください。
目次
- そもそもバターって体に良いの?
- バターの歴史
- バターからとれる栄養素
- バターを食べる事がダイエットになる!?
- コレステロールの心配は?
そもそもバターって体に良いの?
本当はバター好きなんだけど値段もそれなりにするし・・・カロリー高いし、なんだか健康に悪そうだから、マーガリンとか代わりに使っちゃうって人が意外と多いのではないでしょうか。正直言ってマーガリンは論外で食べない方が良い事は、すでに有名話にもなっています。(今回はここではマーガリンについては書きませんが、気になればネットで調べてみてください。)ですが、今やアメリカではバターコーヒーダイエットが流行るほどバターに注目されているのです。
バターの歴史
始めにバターの歴史について、ご紹介します。バターの起源は定かではありませんが、インドの経典には紀元前2000年頃、すでにバターらしきものが作られていたという記録があるそうです。最初は今で言う医療薬や化粧品として用いられ、食用としての利用は紀元前60年頃からと言われています。インドではギーと呼ばれる発酵バターを溶かしたときにできる沈殿物を取り除いたバターオイルを家庭用の油として使用し、カレーなどのなかにもいれて食べられています。また、天然の保湿クリームとしても使われています。世界一幸福な国ブータンでもバターはお茶に入れられ、バター茶として日々飲まれています。
バターからとれる栄養素
バターの原料はミルクで、1箱分のバター(200g)を作るのに約4,4ℓものミルクを必要とします。バターの成分は80%以上が乳脂肪ですが、食用油脂のなかでも消化しやすく、効率的にエネルギーにかえる事ができます。また、ビタミンAを多く含んでおり、その他ビタミンD、ビタミンEなども含まれています。
ここでバターに多く含まれているビタミンAとはなんなのか、簡単に説明します。ビタミンAは成長や繁殖にに必須な栄養素であり、また個体発生や生命維持に重要な役割を担っています。その生理作用は視覚維持、成長作用、生殖作用、上皮組織の維持、味覚機能、細胞の増殖・分化、形態形成、免疫機構、遺伝子発現(転写調節)、抗がん作用など広範囲に及んでいます。
ビタミンAが欠乏すると、脂質代謝異常が起こり、脂肪が蓄積されます。牛の飼育にこれを利用して”霜降り肉”を作る事を、畜産業界ではビタミンAコントロールと呼んでいます。
ビタミンAはバター以外にも動物性食品にのみ含まれる脂溶性ビタミンです。ベジタリアンのように動物性食品の摂取が少ないと、ビタミンA欠乏が起こりますが、他の様々な栄養素の欠乏もきたしやすいのです。植物性食品に含まれるβ-カロテンは、体内のビタミンA濃度が低下すると、小腸粘膜で一部がレチノール(ビタミンA)に転換されます。
また話がビタミンから少し離れますが、最近の研究(2015年2月6日: PLoS One)で乳製品に多く含まれる酪酸が脂肪代謝を促すという結果を報告しており、ダイエット効果にも期待できそうなのです。
バターを食べる事がダイエットになる!?
ダイエット効果と言えば、バターなどの脂質が甘いものを食べたくなる欲を抑制するという事も言われています。赤ちゃんがお母さんの母乳を飲むときに母乳に含まれる脂質から甘みを感じられるそうです。赤ちゃんの体にとって脂質がとても重要な役割を果たします。脂質が十分にとれた後は満腹感を感じて正常に食欲が低下していきます。近年では甘いお菓子や飲み物がそこら中にあり、本来脂質から感じられる甘みで十分満足していたものが、人工的に作られた刺激的な甘みでないと満足できなくなり、子供、大人問わず、甘い物を好むようになりました。この刺激的な甘みの食べ物は大量の砂糖が入っており、血糖値を用意に上昇させるため、脂肪が体に蓄えられるのです。さらに、砂糖は中毒性があるため刺激的な甘い物を食べた後もさらに食べたくなります。チョコレートやクッキーなどなかなか食べ始めたらとまらないのは、このためです。
ここで砂糖をとらずに脂質を十分にとる事により、甘みに対する欲が満たされ余計に甘い物を求めなくなっていきます。これで太る原因である砂糖の摂取を抑えられる効果があるため、結果的にダイエット効果があると言えます。
コレステロールの心配は?
あなたはもしかしたらバターをとりすぎる事で、コレステロールの心配をしているかもしれません。しかしこれも最近では、コレステロールが悪者ではないということを言われ始めているのです。むしろ、免疫システムや体の細胞を修復する働きがあるとされ、コレステロールは健康に不可欠な栄養素と言われています。
もともと血中のコレステロール値が上昇するときはどこかで細胞の修復が必要な時なのです。この修復しなければならない状況になる理由は実は砂糖の摂取と関わっています。砂糖の摂取により、細胞の糖化がおこり、細胞がぼろぼろになっていくのです。そのぼろぼろになった細胞を修復してくれるヒーロー的な存在がコレステロールです。つまり、血中のコレステロールが高いときは、砂糖のとり過ぎであるというサインなのです。
今まではコレステロール値が高ければ、薬で下げましょうという指導が医者からあったとは思いますが、実はコレステロールを下げる事自体、非常に危険な行為だと分かるはずです。また、コレステロールのほとんどは食事からではなく肝臓によって作られるため、コレステロールが悪者であろうと、食事でのコレステロールを気にする必要はないのです。
まとめ
以上のことから、個人的にはバターを積極的に日常的にとる事をお勧めしています。何か炒め物をするときもバターはオリーブオイルやサラダ油にのような植物性油に比べ酸化しにくい油なので、おすすめです。またバターを多く食べる事で便通が良くなったような感じがします。これは、体が油を消化。吸収できる量が決まっており、大量に摂取した場合に吸収しきれなかった油が便と混ざってグリスのような働きを排便のときにしてくれるのではないかと考えています。これはあまり言われていない事なので、正しいかは分かりませんが、このような効果もあると思います。