#47 競技パフォーマンスを上げるために必要なバランストレーニングの解説

ALL PRACTICAL TRAINING

競技パフォーマンスを上げるためには、一つの要素としてバランス能力が重要になります。それはどうして言えるのかというと、様々な研究で証明されているからです。

一つの研究では、バランス能力は一部のスポーツの競技レベルに関連しており、熟練したアスリートほどバランス能力が高くなっていると言われています。そしてバランス能力と多くのパフォーマンス測定値の間には有意な関係があることを報告しています。

また、別の研究では成人男性に限ってですが、バランス能力が高いほど俊敏性も高い傾向があった事を報告しています。

以上のことより、バランス能力は競技パフォーマンスを上げるために必要な一つの要素である事が推測されます。

そのバランス能力には主に静的バランス動的バランスの2つがあり、実際のスポーツ動作では動的バランスの能力が必要になります。動的バランスは、アンバランスな体勢になった時に瞬時にリカバリーできる能力と捉えられます。

本記事ではこの実際の競技パフォーマンスに必要な銅的バランスのトレーニングについて基本的なものを解説していきます。

目次

  • バランス能力向上のための姿勢
  • 閉眼で行うトレーニング
  • 片足でのトレーニング
  • バランスディスクを使ったトレーニング
  • まとめ

バランス能力向上のための姿勢

バランス能力向上のための姿勢
バランス能力向上のための基本的な姿勢として、頭の位置を常に高く持ち上げている事が重要です。そのことにより、背骨に近い筋肉が活性化されて、バランスを取るために必要な深部感覚が活性化されます。また、頭の位置を高く持ち上げていることで、背骨をまっすぐ保つこともできるので、バランスがとりやすくなります。

もう一つバランスを取る時に重要な事があるのですが、それは股関節をしっかりと使ってバランスが取れている事です。このことにより骨盤周りの筋肉が活性化されて、より安定した状態を作る事が可能になります。骨盤周りの筋肉といってもこれもより体の深部に近い筋肉が活性化されている事がとても大切になります。

閉眼で行うトレーニング

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人がバランスを取る時に使う感覚として、筋肉や周りの組織でバランスを感知する感覚受容器と耳の中にある受容器、そして視覚の3つがあります。実はこの3つの中で、一番神経が多いのが<span class=視覚です。

閉眼してトレーニングをする事でその一番神経が多い視覚を使わずに他の2つの受容器を使ってバランスを取るため、非常にバランスを取るのが難しくなります。

しかし、反対に言えば視覚の情報を遮断することによって、他の2つの感覚を最大限に使ってバランスを取るため、この2つの感覚の能力を高める事が可能になります。

具体的な方法としては、バランス能力が必要なフリーウエイトなどで閉眼して行います。閉眼して行う事で、より筋肉への感覚を強めた状態になりバランス能力の向上をより効果的に行う事ができます。

片足でのトレーニング

片足でのトレーニングは股関節をより使うことで安定性が高まる事が実感しやすいので、股関節をうまく使う習慣づけにはとてもいいトレーニングです。

また、片足で立つためには股関節の周りの筋肉である内転筋や外旋筋がより強く働くことになるので、さまざまなスポーツのパフォーマンス向上にも役立ってくれます。

この片足でのバランストレーニングでは、静止して立つだけではなく色々な方向にジャンプして片足で静止するというようにトレーニングすることも可能です。

さらに片足のバランストレーニングと閉眼を組み合わせれば難易度を高めたトレーニングが可能になります。

股関節を正しく使うための知識について書いた記事はこちら!

 

バランスディスクを使ったトレーニング

実際に僕も指導する時に使っているバランスディスクのトレーニングになります。
このバランスディスクでは、股関節をうまく使えていないとバランスが取れなかったりすぐにふくらはぎや腿の前、腰などが疲れてしまいます。

また、これも片足や閉眼などを組み合わせることで難易度を上げる事が可能です。そして、トレーニングの種類としては、静的にただ立つだけやスクワット姿勢をとったりすることもできますし、動的にフルスクワットやヨガのポーズをしたり、様々なパターンで行う事が可能です。

まとめ

  • バランス能力の高さは競技パフォーマンスの高さと関連している。
  • バランス能力を高めるための基本的な姿勢として、頭を高く保つ事が大切である。
  • バランスを取るためには、筋肉周りにある感覚受容器と耳の中のある三半規管、視覚の3つで行っている。
  • 閉眼でのトレーニングは、視覚情報を遮断する事で他の2つのバランスを取る器官をより刺激してバランストレーニングをする事が可能である。
  • 片足トレーニングとバランスディスクでのトレーニングでは、より股関節の周りの筋肉を使う事が求められる。

本記事では以上のような事を理解してもらえたらと思っております。

一流のアスリートになればなるほどバランス能力が高い傾向があるため、より上のレベルでプレーをしたいと思っている人にとってはこのバランストレーニングはとても大切なものになります。

筋肉を大きくするためや筋パワーを上げるためにウエイトトレーニングも競技によってはとても重要ではありますが、このバランス能力の向上のためのトレーニングはそれ以上に重要な要素であると個人的には思っています。

参考文献

1)Hrysomallis C. Balance ability and athletic performance. Sports Med. 2011 Mar 1;41(3):221-32. doi: 10.2165/11538560-000000000-00000. PMID: 21395364.

2)Sekulic D, Spasic M, Mirkov D, Cavar M, Sattler T. Gender-specific influences of balance, speed, and power on agility performance. J Strength Cond Res. 2013 Mar;27(3):802-11. doi: 10.1519/JSC.0b013e31825c2cb0. PMID: 22580982.